盗聴器の発見器はどこまで使えるのか?を解説します。


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市販の盗聴器発見器は本当に使えるのか?

今回、テストに使用した市販の盗聴器発見器。

  盗聴器発見器A 盗聴器発見器B
市販価格 3000〜4000円 11000〜13000円
形状 やや大きめのキーボルダー型 アンテナ付きの箱型、
ハンディ機としては大きめ
電源 ボタン型電池 9Vアルカリ電池
感度調節機能 無し 有り

「市販の盗聴器発見器って、どこまで使えるの?」

「市販の盗聴器発見器を使ったら、電化製品から反応が出た」

そんな問い合わせが、弊社にも、ときどき寄せられます。

今回は、気になる市販の盗聴器発見器について、「はたして、本当に使えるのかどうか?」をテストしてみました

ちなみに、今回テストした「盗聴器発見器」は、5万円以上するタイプではありません。インターネット通販やバラエティショップで販売されている、実売1万円程度の製品だとお考え下さい

ちなみに、プロ用の盗聴器発見器は、下記のリンクでも見れますので、このページを読む前に参考にしてみるのも良いと思います。

1万円程度の盗聴器発見器の性能は?

実売1万円以下程度安い盗聴発見器は、盗聴や盗撮を心配する人(特に若い女性)がターゲットかと思われます。
大きな効果を期待して購入した人には申し訳ないですが、携帯に便利で、誤作動が少なく、感度が良いという盗聴発見器はありません

どの製品にも長所と短所があるのを知っておいた方が良いでしょう。
試しに現在、手元にある数千円〜1万円クラスの安い盗聴器発見の機器を簡単にテストしてみたところ、以下のようになりました(発売元や機種名は伏せてあります)。
また、実験では、屋外で行う事も考慮し、本物の盗聴器や盗撮カメラではなく、同程度の電波を使う機器を使用しております。

テスト項目

1、盗聴器(UHF帯)と同等電波の小型無線機への反応
2、盗撮カメラと同等電波のビデオトランスミッターへの反応
3、1Gh超の盗聴器。
4、オフィス内での使用レポート
5、河川敷での使用レポート
6、商店街での使用レポート
7、公衆トイレでの使用レポート

盗聴発見器 A

テスト結果

小型無線機には反応するが、5cmくらいまで近付かないと何も反応しないというレベル。
ビデオトランスミッターについても同様で、密着させると反応が出るものもあったが、
周波数の違うトランスミッターでは、密着させても反応無し。1Gh超の盗聴器には密着させても反応無し
盗聴発見器がカバーしている周波数帯を超えてしまったのだろうか。
パソコンが何台も動いているオフィス内でも、特に反応しなかったが、旧式のPCデイスプレイに密着させると少し反応が出た。河川敷、商店街、公衆トイレ、すべての場所でも反応は出ない。

使ってみた感想

かなり感度は悪い。しかも高い周波数帯には対応していない。
また、
反応があった場合でも、はたして、これが盗聴波かどうかの区別は、まったく判らない
UFH帯の盗聴発見専用という事ならともかく、本格的な調査に使うことは難しいだろう。
とりあえず見た目からは盗聴器発見器だと分かりにくい形状のため、盗聴や盗撮を心配する女性が普段から持ち歩くには適しているのかもしれない。誤反応の少なさは評価できるが、肝心の盗聴器自体への反応が悪いのは問題である。


盗聴発見器 B

テスト結果

小型無線機やビデオトランスミッターのスイッチを入れる前から、何らかのノイズに反応して警報ランプが点灯していた。そのため、盗聴器や盗撮カメラの反応が分かりにくかった。
UHF帯の盗聴器やビデオトランスミッターにも反応するが、電子機器や、市中の電波(ノイズ)にも片っ端から反応するので、素人の方には、盗聴器かどうかの区別は不可能だろう。
1Gh超の盗聴器には密着状態まで接近させると、少し反応が出たが、これでは、盗聴器かどうかは、判らない
オフィス内では盗聴器が無いにも関わらず常に警報ランプが点灯し、これは感度を下げても変わらなかった。商店街などで反応が出てしまうのはともかく、街外れの河川敷や公衆トイレでも警報ランプが点灯していたのには困った。

使ってみた感想

このクラスの盗聴器発見器としては高額な機種だったのだが、やや期待はずれの結果に終わった。カバーしている周波数帯が広いのは良いが、受信感度が良すぎるため、あらゆる電波(ノイズ)に反応しているという様子だった。受信感度を最低レベルにしてみても大した効果は無く、これを選ぶくらいなら、先に実験した3000円程度の発見器の方が(誤反応が少ないという点で)まだ評価できる。残念ながら、あまり自信を持ってお勧めできる製品ではない。



総評

今回の盗聴器発見器の実験で、市販の発見器のメリットと、デメリットをまとめてみると下記のようになります。

メリット
  • UHFタイプの周波数の盗聴器であれば、上記のA,Bどちらの発見器でも反応する。
  • 1.2Ghz帯の盗聴器は、Bの発見器であれば、少し反応する。

デメリット
  • 盗聴器の音声を復調する手段がないので、盗聴器かどうか区別できない。
  • スペアナのように、画像解析する手段がないので、デジタル盗聴器は、発見が不可能。
  • 対応している周波数が、狭すぎる。(特にAのタイプは、ほぼUHF帯しか反応しない)。
  • 発見可能な盗聴器の種類が、かなり限定される。
    発見不可能と思われる盗聴器は、下記のように多数ある。

  • (発見不可能な盗聴器)
    1.2Ghz帯(Bの盗聴器は、ぎりぎり反応する?)、
    2.4Ghz帯、5.8Ghz帯のアナログ盗聴器と盗撮カメラ全般。
    デジタル式盗聴器の全般、リモコン式盗聴器の全般。
    その他、ステルス盗聴器の全般。

一応、実験結果としては、以上です。
気休めレベルではなく、本気で盗聴器を探すのであれば、専門の機材と知識を持ったプロに依頼するという方法が、安心で確実と言えるかもしれません。

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電話: 0120-994-158
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