基本的には、警察に盗聴器発見の捜査は依頼できません。
警察が捜査できるのは、基本的に事件性がある事案だけです。
盗聴されているかもしれないと不安に思う人にとっては、盗聴器が仕掛けられている可能性があるだけでも重大な事件に感じられるでしょう。
しかし、実際に盗聴器が発見されていない段階では、警察では事件として取り扱うことができないのです。
もちろん、警察に相談しても一切話を聞いてもらえない、というわけではありません。
しかし、あくまで相談に乗るという対応にとどまるケースがほとんどです。
しかし、実際に盗聴器が仕掛けられているのを発見したという場合は、話は別です。
自宅などに仕掛けられた盗聴器を発見した場合は、速やかに警察に通報しましょう。
被害届を出し、事件性があると判断された場合は、警察も本格的な捜査に乗り出してくれます。
このとき、注意しなければいけない事があります。
それは、
ということです。
あなたが盗聴器を発見したその瞬間も、盗聴犯はリアルタイムであなたの様子を盗み聞きしているかもしれません。
つまり、その場で警察に通報したり盗聴器を見つけた事を口に出してしまうと、その事が犯人に筒抜けになってしまう可能性があるのです。
盗聴している事がバレたと気づいた犯人が、証拠隠滅を図ったり、さらに過激な行動に出る危険性もあります。
ですから、盗聴器を発見したら、まず落ち着いて、その部屋を出ましょう。
そして、他の部屋や玄関周りにも盗聴器が仕掛けられている可能性もあるので、なるべく家の外に出て、少し離れた所から警察に通報しましょう。
また、自分で盗聴器を取り外そうとしたり、興味本位で触ったりすることは、絶対にしてはいけません。
盗聴犯に気付かれる可能性があるだけでなく、取り外しに資格が必要な場合もあるのです。
むやみに盗聴器を取り外そうとして、あなた自身が違法行為を犯してしまう危険もあります。
捜査をスムーズに行うためにも、現場保存を厳守しましょう。
捜査の結果、盗聴犯が特定され、盗聴犯の行為に犯罪性が認められれば、逮捕に踏み切ることもできます。
「犯罪性が認められれば」と書いたのは、実は盗聴をすること自体は犯罪行為ではないからです。
盗聴器が仕掛けられている時点で、住居侵入罪という犯罪が成立しているケースが大半ですが、中には何の犯罪にも該当しないケースも存在します。
そのような場合は、被害届を出しても、盗聴犯を罪に問うことができません。
どのような盗聴が犯罪になるのか、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
もし、実際に盗聴器を見つけたわけではないけど盗聴されている気がする、という場合は、まずは盗聴器を見つけるための調査を行うべきです。
盗聴器を発見してから警察に相談した方が、警察としてもスムーズに対応できます。
ご自身で調べる方法もありますが、安全性や確実性を考えれば、盗聴器発見業者や探偵などの、プロの力を借りる事をおすすめします。
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